教室紹介

ごあいさつ

 2018年1月1日付で群馬大学大学院医学系研究科内科学講座 消化器・肝臓内科学教室の教授に就任致しました。私たちは、2017年度より内科学講座の臓器別編成により消化器内科の講座として新しくスタートを切らせていただきました。これまでの旧第一内科の第三研究室の伝統をしっかりと引き継ぎながら、教室と関連病院が一体となって消化管・肝臓・胆膵領域の診療・研究・教育活動を行っております。

私自身は、これまで患者さんにとって満足度の高い消化器内視鏡診療を目指して参りました。具体的には、食道・胃・十二指腸・大腸の早期癌や良性腫瘍に対して画像強調内視鏡を主とした新しい内視鏡機器を積極的に臨床導入し、正確な内視鏡診断に基づいた最適な治療方針を提示するように心掛けてきました。また、内視鏡的治療の適応症例に対しては、最先端の技術およびデバイスを駆使し、最善の低侵襲治療を提供させていただきました。群馬大学医学部附属病院 消化器・肝臓内科診療科長となりました現在においても、最先端で患者さん第一の診断・治療に取り組んで参ります。教室全体で、進行がんに対する最新の標準治療、消化管機能性運動障害への詳細な診断による適切な治療、炎症性腸疾患患者さん個別の状態に合わせた診療、ウイルス性肝炎・自己免疫性肝炎などの慢性肝疾患や肝細胞癌の内科的治療、各種内視鏡手技を適応させた良悪性の胆膵疾患の診断および治療にしっかりと対応していきます。

私たちは、診療を行うと同時に各領域で基礎研究・臨床研究を推進しております。学問的に重要な課題には正面から取り組む姿勢を大切にし、エビデンス創出を目指して行きます。若手研究者には、臨床系大学院への進学や国内・海外留学の道もあります。国際研究の実施・参加や医理工連携を通じて、今後新しい研究分野も構築していきたいと存じます。

教育に関してですが、医学部教育、卒後教育ともに大学と関連病院が密接に連携をとりながら取り組んでいくことが、将来の医療レベルの向上と大学・教室の発展に繫がると存じます。それぞれが、専門医、医学博士を習得して地域の高度な診療を担うとともに、国内はもとより国際的にも活躍できる消化器領域のオピニオンリーダーを育成できる環境を目指して行きます。魅力的でバランスの良い群馬大学の消化器・肝臓内科学教室を作り上げるために多方面との連携を大切にしながら臨床・研究・教育面での多様な人材を育成する所存です。

最後になりますが、私たちはこれからも患者さんお一人お一人としっかり向き合い、最善、そして最新の医療を提供するよう全力を尽くして参りたいと存じます。
どうぞ、宜しくお願いいたします。

平成30年6月
消化器・肝臓内科学
教授 浦岡 俊夫

沿革

私たちはこれまで旧第一内科学の第三研究室として活動してきましたが、平成29年度になり消化器・肝臓内科学の講座として新しくスタートし、平成30年1月に初代教授として浦岡俊夫教授が着任しました。これまでの伝統を継承しつつ諸先輩方のご指導を賜りながら、多方面で活躍する消化器・肝臓内科医および研究者の育成に努めます。

社会貢献

  • 市民公開講座・医療講演会など肝炎・肝がん診療に関する知識の普及・啓発
  • 肝疾患診療連携病院として県内医療機関の診療ネットワークの構築
  • 肝炎コーディネータ養成事業など群馬県からの委託業務
  • 地域拠点病院への胆膵内視鏡医の配置および診療協力体制の構築
  • 大腸疾患、小腸疾患における県内提携病院等との診療ネットワークの構築
  • 炎症性腸疾患に関する患者教室